今回は、まず第一段階として「転移」「転生」という視点:どういう形で異世界で暮らすことになったか、という部分をちょっと掘ってみます。
このかたちによって、登場人物のモチベーションとか得られるチートとか、いろいろな差が生まれると思われるため。
そもそも論:「転移」と「転生」との区別†
割とごっちゃになってますし、ここが日本語のあいまいさでもあるので。
友瀬はこんな感じに定義しようと思います。
- 異世界転移
- 登場人物が「現世の肉体・精神を保ったまま」、異世界に出現した状態になる。
- 異世界転生
- 登場人物が「現世の精神だけを保持し、異世界の器(肉体や道具など)」に入った状態になる。
なお、これらの分類は、いわゆる『チート的能力』の適用の前の段階での判断とします。
この考え方の理由も含めて順次詰めていきます。
「転移」の詳細†
- 異世界転移
- 登場人物が「現世の肉体・精神を保ったまま」、異世界に出現した状態になる。
この分類でポイントは、転移での「現世の肉体を保ったまま」部分。
ここが実は結構難しいので、もうちょっと深堀します。
SF的な視点も含めてものすごく厳密に考えると、「転移したキャラの肉体」が本当に「現世の肉体そのものなのか」というところは難しいですよね。
本当に「世界を超えて物質が移動したのか」、それとも「神様の権限で作り出した同性能のモノに入れられたのか」はわからんのです。
いちおー「転移」の場合は肉体以外の「現世技術前提のアイテム」も同時に持ち込むケースが多く、そういうケースはまさに「移動」としていいと思いますが、それすら別世界で神秘的に作られていてもおかしくない。
ただ、ここでこだわっちゃうときりがないんで、そのレベルの可能性は無視します。
とにかく転移された本人が「これは以前からの俺の身体だ」と区別つかないようなケース。
チート的能力を後回しにしたのも、似たような理由じです。
例えば、これは異世界転移系の基本的なチートの1つである「言語理解能力」。これを得た体は果たして「元の体と同じといえる?」という話。
厳密に言えば脳のニューロン構成がとかいろいろありそうですよね。
だからこういう後付け物は「全部転移後に発生した追加要素」と考えることにします。
ついでに、前述の「モノを持ち込む」もチート能力にあたるという考え方をしようと思います。
「転移」の細分化†
「転移」も、いろんなタイプがあります。
いろんな視点が考えられますが、ここでの方針を大雑把に言うと、この転移という事象が「一方的なのか否か」というような視点です。
- 「一方的」な作品は、大前提として「現時点では」という枕詞をつけるべき、でしょうね。
具体的には、次のようなものが考えられます。
- 多くの作品では「なぜ転移したのか、帰還できるのかどうかもわからない」状態で、その帰還方法を探すというモチベーションをストーリーのコアにおいていたりします。
「目覚めたらなぜか異世界だった」系の作品によくあるタイプです。
だから本当は帰還できる==一方通行ではないのですが。
戻ることができた時点でストーリーが終わる==作品中では「戻れない」ようなものなので、一方通行と考えます。
- また別の多くあるタイプでは、異世界側からのアプローチ:例えば「勇者召喚術」で転移が発生します。
このような作品では、それが真実か否かは別として、帰還の方法はあり、召喚側の目的を達成すれば帰還させてもらえることを示唆されることがあります。
この場合も、実はその「帰還できる方法」が本当にあるかどうかわからないですよね。
ですから前述の「帰還できるかわからない」のと同じような視点で見るのがよさそうです。
- 逆に転移が一方的ではなく「双方向」、すなわち現世と異世界とを行き来できるタイプの作品もいくつかあります。
- 例えば「ゲート」的な形:土地に「異世界に繋がる門」があり、現世と異世界とが事実上地続きの土地になっているようなタイプ。
このようなタイプでは、その「ゲート」はなんらかの「力を持つ」ものによって管理されていることが多いようです。
例えば「そのゲートのある場所の国家が管理」とか「上位的な存在が管理」とか。
まあこれが無秩序だと作品自体が崩壊しかねないというのもあるんでしょうが。
- もう一つ多いタイプに「登場人物の能力として現世と異世界を行き来できる」タイプのものがあります
・・・が、これはいわゆる「チート能力」に分類します。別途記載。
「転生」の細分化†
- 異世界転生
- 登場人物が「現世の精神だけを保持し、異世界の器(肉体や道具など)」に入った状態になる。
転生については、この「器」のタイプによって分類してみようと思います。
- 文字通り「転生」するタイプ。
- これも枕詞が必要ですね。人類またはそれに準ずる、いわゆる「人間社会がある場所」に「人間として」転生する・・・
という感じの話。
- 1つが、現地の家庭に「赤ん坊として生まれる」タイプ。
- 実は比較的珍しいタイプ。
正確に言うとあるにはあるかもしれないけれど、その事実は置いておいてとりあえず数年一気に話を進めていく。
結果、次項目の「少し育った肉体に入る」パターンとあんまり変わらなくなる。
これはまあ仕方ないところ:前世の自我があっても体がまったくついてこない状況では、ストーリーを書くのが難しいですから。
- 既存の肉体を乗っ取るかたちになるケース。
ある程度:数歳〜十代まで成長済の肉体に、転生した自我が入り込んだかたちになります。
- 実はこれにも大雑把に2つのパターンがあります:「その肉体にもともとあった精神の存在」をどうするか、という視点。
- 1つのパターンは「前にあった精神を上書き消去」しているようなもの。
ある意味では転移に近い:精神は完全に「前世のもの」なので、その「前世」の常識と現状(==異世界)の常識との違いに振り回されることも多い。
- ただ描写的には、そもそもその「前の精神」に触れることもないことも多いです。
これは「自分が子供のころの記憶いつまで持ってる?」という視点でみるとわかりやすいよね。
「もともと記憶の無いような幼いとき」であれば、なんの齟齬も生まれないわけで。
- 逆にそれに気づいて「その肉体の精神を『殺した』ことになるのでは」ということに苦悩する作品もあるようです。
- もう一つのパターンは「ある程度その世界の者とし育った後に、前世の記憶を思い出す」ようなかたち。
- 「記憶」と書いたのが面白いところ。
この形の場合「この世界(==異世界)」の常識の中で自我がある程度育ったところで「前世の知識が入ってくる」ので、
前世での精神性が薄れる傾向があります。
実際「前世の世界に帰りたい」というストーリーにはなりづらいですよね。
- 似てもって異なるのが、「異種族、特にモンスターに転生する」タイプ。
- 上述の「人間転生」との大きな違いは、いわゆる「人間社会ではない社会」に出現していること。
多くの場合周囲に「支えてくれる」人があまりおらず、最初からチート能力で生存競争を勝ち抜いていくかたちになりやすい。
- これも前述のケースと異なり、「前の器の自我」については話題になることはなさそう。
- 生命体でないモノに入るケース。
- 生き物ですらないので、「転生」といっていいのか(笑)
- よくある「ファンタジー世界への転生」的には、剣に入ればインテリジェンスソードとかいうある意味メジャーな存在ですが。
自動販売機とかいうとんでもないモノもいるので。
とりあえず、そんな感じ。
続きを考える/書くかは不明(笑)
ご意見などがあれば。
ジオラマを見て楽しむタイプの施設なので、いろいろとうろうろして楽しんできました。
写真もいくつか撮ってきました:というか、友瀬大好き3D・パノラマ撮影が生きる場所なので、そういう意味でも楽しかったです。
以下、いくつか。
壁に囲まれた街
大クモ襲来!
「アリスギアアイギスコラボ」ネタ
以下パノラマ系。画像ロードがうまくいかないときがあるようです:その場合画像エリアにある「」をクリック&戻る(PCならEscキー)操作をしてみてください。
▼ドラゴン村
▲ドラゴン村
▼瑱石門市街地
▲瑱石門市街地
▼第一ターミナル
▲第一ターミナル
ご意見などがあれば。