既存:LWシステムでの「命中」の処理†
まずは豆知識に近い話。
LWシステムでは、判定の結果が「ページ」として表現されています。
相手に対して攻撃が「当たった」場合、そのページに「スコア」が書かれています。
この「ページに書かれたスコア」は、「当たっている」ことを意味するのと同時に「どれくらい痛い場所か」という意味合いも含んでいます。
「頭や胴体は痛い」ですし、逆に「硬い装備で守った」結果は「装備に当たったので、痛くはない」わけです。
ただ、LWシステムが再現しようとしている『ファンタジー世界での1vs1バトル』では、単純なダメージだけではない行動、ありていに言って魔法のようなものがあります。
この場合「どれくらい痛いか」の扱いはちょっと変わってきていて、単に「当たったかどうか」だけがわかればいい。
このあたりを受けて、LWシステムではこういう「当たってればいい」ということについて、いくつかの実装仕様があります。
ざっくり言うと、以下の4種類くらいでしょうか。
- 特定の部位(ページ)への命中を確認できればよい
- 例:QBアイリ/Wraithなどでの『足を引っ掛ける』行動
- この行動では『13ページ』を開くことができると、相手を転倒させることができます。
- 13ページは通常足ダメージです:そのページを開いたら、足を引っ掛けられた、と処理しているわけです。
またこの際、実際にダメージが与えられるか否かも考慮されていません。
- 逆に言うと、他のページ:『胴命中』『バランスを崩す==直撃していない』『受け流し』など、足以外の場所には当たっても意味無し扱いです。
胴などに当たればダメージにはなりますけど、それでも転倒を引き起こすことはない。
- 身体に当たればよい。
- 例:QBアイリ/Wraithの『接触』行動
- この行動では『ゼロ以上の得点ページ』を開くことができたとき成功==相手本体に触ることができた、と判断されています。
- 胴・頭・腕・足といった『直撃ページ』では、2以上のスコアがつけられているのが一般的です。
このテキストなら、そういう場所==相手の身体に触れた、と言えるわけです。
- 逆に『受け流し』『盾防御』のようなページではスコアはマイナス値。
身体には触れていないわけですね。
- 相手の装備(武器や盾)を含めて、どんなかたちでも相手に触れられればよい
- 例:各種魔法系行動。
- この行動では『得点のあるページ』なら、魔法効果が発動することになっています。
前述の接触の事例とは異なり、マイナス値==武器や盾で受け流したページでも、効果が発揮されることが特徴といえます。
- 意図はわかりやすくて、『魔法は盾では防御できない』というイメージですね。
- 多少「痛い」あたり方をしたときだけ、機能する
- 例:Fire Giant の『投げ飛ばし』。
- この行動では、その行動自体に「+1」の修整値がつけられています。
そのうえで、『もし今回1点以上の得点を与えられたら』行動成功になっています。
ですから普通、『ゼロ以上の得点ページ』を開くことが成功の条件:前述の「接触」タイプに近い。
- ただし、「経験・成長」、「回避行動直後のボーナス」、「ファンタジーカード」など、修整値は強化できる余地があるのがポイント。
このような条件さえそろえば、盾/武器防御を『貫通』して効果が発生する可能性があるわけです。
- また、そもそも修整値が大きければ『貫通』しやすいわけです。
QBアレインのボーラや、同人・シグルイブレイドの虎眼先生の流れ星あたりがそんな感じの実装でした。
- そういう意味では、修整値が小さければ『ゼロ以上』と同義、大きければ『得点があれば』と同義。
前述の複数タイプの中間にあるような感じにも見えますね。
問題点:「本体命中した」と判断しづらいページ。†
前述の通り、LWシステムでは「ページのスコア」が命中度合いの情報として提示されています。
多数のLW本の状況から、経験的に以下のような実装になっていることが言えます。
- ページの得点がプラス値(2以上)の場合、その攻撃は『(防具の上から)相手本体』に命中したと考えられます。
- 一般的な得点ページはこちら:頭(P.7)、腕(P.31)、足(P.13等)、胴(P.53等)
- ページ得点が大きなマイナス値(-6〜-2)の場合、その攻撃は武器や盾などの『体以外の場所』に命中したと考えられます。
- ページの得点がゼロ近辺(-1,0,1)は、いわゆる『かすった』『触れた』ような結果です。
- 『盾で押された』『攻撃は当たったけど致命的ではない』というような類。
- 厳密にいうと、『ダウンスイング強打をかわされて、勢いあまってよろける/転倒する』ような『直接命中はしていない』ケースもあります。
- 参考までにいうと・・・
- 19ページのスコアがマイナスなのは、一般に「プレートメイル」などの重装備キャラ。
逆にプラスになるキャラは「衣服」のような軽装甲タイプ。
- 41ページのスコアがマイナスなのは、一般に「女性」「エルフ」といった身軽なキャラ。
逆にプラスになるのは、「トロール」のような大型・鈍重なタイプ。
で、友瀬的には、この3つめの『かすった』的ページが、実はわりと鬼っ子だと思っています。
特に、前述例の『ゼロ以上の得点なら命中』のタイプとの相性が悪い。
例えば QBアイリ/Wraithが接触を狙っても、『バランスを崩すページのスコアが-1』のキャラ相手だと『触れない』ことがおきます。
前述の通り、19ページがマイナスのキャラは一般に『ヘビー級』。
触れられないというのは、ちょっと考えづらい。
そういう点もひっくるめて、『もし今回1点以上の得点を与えられたら』条件+『修正値+2くらい』の実装が、面白いかもしれません。
ご意見などがあれば。
悪いのは、不正を行った側、なんです。
でもそれが明確になり・適切に裁かれたとしても、被害者には被害が残ることが多い。
「相手が悪いことは当たり前」なんだけど「悪いことされても大丈夫なように、きちんと対策しておこうね」。
これがセキュリティの考え方なんです。
でも、ですね。物事には前提となる想定・条件ってのがあるんです。
セキュリティはいろんなことを脅威として対策しますが。
普通起きないであろうことまでは、普通は手を打たないんですよ。
費用対効果というか、そんな感じの話で。
例えば、普通の家の泥棒対策は『出入口への施錠』くらいなんです。
それは多くの泥棒は『施錠されていないドア・窓』を狙う空き巣だから。
『重機で壁をぶち破ってくる泥棒』なんて普通いないから、想定していないんです。
今回のアメフトの件も同じような感じです。
試合中なら、選手は、特にQBのような位置の選手は、タックルを受けるのが当たり前。
相応に身構え・覚悟する「対策」をしていますし、結果激しいタックルを受けてもなかなか大怪我はしない。
でも、ゲーム中断中にタックルなんて常識的に発生しないので、そんな警戒はしません。
無防備なところにタックルされたら、怪我だってします。
『重機にも壊されない頑丈なつくりにする』
『試合場では一瞬も気を抜くことなく、タックルに備える』
そんな対策を打つことは、もちろん可能です。
でもそんな『普通おきないこと』への対策は、必要以上の無駄になりがちで。
また、そこまでやっても、完璧になる補償もない。
・・・これが、セキュリティの限界、なんですよ。
そういう意味で、ね。
特に今回のような『ルールが明確なスポーツ』の中での不正は、厳罰を考えるべきだと思います。
ルールで認められないタイミングでのタックルは、明確な『暴力』ですからね。
・・・ふと思ったけど。
友瀬はアメフトのルールには詳しくないのですが、今回のはルール的にはどうなんだろう。
ゲームのルールは『ゲームの中でやっていいこと・いけないこと』は定義しますけど。
今回のは『中断中にやったこと』なので、それってどう定義されているんだろう。
ご意見などがあれば。