M:tG では、クリーチャー戦闘において『2つの陣営のクリーチャー達は戦線を構築して 相手クリーチャーが通過できないようにする』仕組みになっています。
威迫は、これに関連する例外ルールです。
通常、防御側のクリーチャー1体は、攻撃側クリーチャー1体を『ブロック』することができるのですが。
攻撃側が「威迫」を持っていると、防御側はその攻撃者を止めるためには『2体以上』のクリーチャーを割り当てないとなりません。
『威迫』という言葉のニュアンスからいうと、『恐ろしくて1人では立ち向かえない相手』という感じ。
以前の「LWxM:tG」でも検討した、「威嚇・畏怖」に似た位置づけの、恐怖を表現する能力と言えるでしょう
上記威嚇・畏怖での検討でも挙げたように、
LWシステムでは、『恐怖』自体は一部のキャラの能力で表現されています。
Wraith の金縛り、QBアイリ低級霊、Felina の HideousSneel など。
これらは基本的に、相手に『緑と黄色』の行動制限を強要します。
威迫の場合、複数人で立ち向かえば大丈夫、という条件があるので、それを加味した条件を付ければよいのではないでしょうか。
- 威迫
- 威迫を持つ同行者が相手の得点ページを開いた場合、 その相手は次の手番において、恐怖による行動制限を受けます。
- 恐怖による行動制限は、以下の通り。
- 遠距離では、『茶しか選択できません』
- 近距離では『緑か黄しか選択できません』
- ただし、その相手は、以下のいずれかの対応を行うことで、この恐怖による行動制限を無効化できます。
- 相手の後列に同行者がいる場合、その同行者をタップする
- 相手の後列に他のキャラクターがいる場合、その後列キャラが代わりに恐怖の効果を受ける。
(多くの場合、事実上無意味な結果となるでしょう)
いきなり余談的な入り方ですが:M:tGも長いこと運営されているゲームで、ルールというか能力も膨大です。
その影響か、新しい能力を定義する言葉には「直観的ではない・わかりづらい」ものも増えてます。
翻訳も難しいみたいです。
日本語では「果敢」と訳されているこの能力、元の英語では「prowess」。
この単語は日本語的には『戦場での勇気、武勇』『優れた腕前・能力』というニュアンス。
対して「果敢」は国語辞典的には『決断力に富み、物事を思いきってするさま』。
戦場での勇気を『決断力』的に意訳した感じなんですが・・・どちらにしても、以下、説明する能力には結び付きづらいです。
閑話休題。
M:tG での『果敢』は、クリーチャーが持つ、条件付きでの強化能力です。
彼の召喚主であるプレイヤーが呪文(除くクリーチャー召喚)を使用すると、果敢持ちのクリーチャーはその手番の終了時まで+1/+1のボーナスを得ます。
なんとなく『主様がすごいことしたぞ!俺たちもいくぞ!!』みたいな感じでしょうか。
# Prowess/果敢という言葉が『それ自体をたたえる』ものなのに対して、なんか『お前他力本願じゃね?』という印象を受けるのは気のせい?(笑)
で、LWvsMtGでの実現なんですが・・・正直、LWvsMtGでは扱いにくい能力、と言わざるを得ません。
LWvsMtGは「普通のLWキャラ+同行者」のかたちを想定しているので、このLWキャラを「M:tGでのプレイヤー」枠にすると近い感じではありますが。
トリガーとなる「呪文を使用」というのが、わりといかんともしがたい。
例えば「修正値がSの行動を実施する」をトリガーにしてもいいんですが、これだと「できないキャラ」がいる。
例えば「ファンタジーカードを使用する」トリガーでは、使用回数の制限が厳しすぎる。
また「修正はターン最後まで続く」ことも難点です。
これ、今までのLWvsMtGでは「同行者の行動が終わる」タイミングに近い実装だったのですが。
果敢の場合こうすると、修正値がものすごい量たまるまで待つようなことができてしまう。
むにゃむにゃと考えて、以下のようなかたちではどうでしょうか。
- 果敢
- 通常のLW本キャラクターが前列で『オレンジ』行動を実施したとき、
もしその陣営に『果敢を持つ同行者』がいる場合、その同行者の上に『果敢ボーナス』マーカーを1つ置いてください。
- このマーカーは、条件を満たすたびに追加で置いてください。
- 該当する同行者が1陣営に2体以上いる場合、1回のオレンジ行動につき、全ての該当同行者にマーカーを置きます。
- 『果敢ボーナス』マーカーが置かれている同行者は、マーカー1つにつき+1/+1のボーナスを得ます。
- 『果敢ボーナス』マーカーは、以下の条件のいずれかを満たすと取り除かれます。
- その同行者が行動宣言を実施したなら、その行動結果の処理後、その同行者がいる陣営のすべての同行者からすべてのマーカーを取り除きます。
- 前列で戦っているLW本キャラが得点ページを開かれた、もしくはスペシャルケースによって魔法を使われたなら、その陣営のすべての同行者から全てのマーカーを取り除きます。
ちなみにこれは、普通のLWキャラの能力としてもあり得る範囲かな、と思いました。
HJ版のQGシリーズでは、格闘系ゲームのキャラの多くに連続技的ボーナス:「xxxという攻撃系行動」の結果「次回+1」が付くようになっていました。
上記「果敢」案は、いわば「オレンジ行動が(他キャラへの)連続技になる」ようなもの。
これを「自キャラにつなげる」設計は、比較的容易でしょう。
ご意見などがあれば。